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マルチゲーム
 Table Soccer World

vol.1 A BOY MET THE FOOSBALL
vol.2 第2の壁 TOURNAMENT PLAY STYLE
vol.3 FOOSBALL SWEET & BITTER
vol.4 アメリカ国立公園巡り1 -I'm a Pull shot fooser-
vol.5 アメリカ国立公園巡り2 -Push Shot VS Pull Shot-
vol.6 日本 foosball 事情 -横浜編-
vol.7 日本 foosball 事情 -六本木編1-
vol.8 日本 foosball 事情 -六本木編2-
vol.9 日本 foosball 事情 -六本木編3-
vol.10 日本 foosball 事情 -六本木編4-
vol.11 日本 foosball 事情 -テーブル今昔-
vol.12 日本 foosball 事情 -西東京の聖地-
vol.13 日本 foosball 事情 -東北仙台の聖地-
vol.14 世界 foosball 事情 
vol.15 世界 foosball 事情 -世界における日本のレベル-
vol.16 テーブルサッカーの生涯スポーツとしての可能性
〈アメリカ国立公園巡り 2 - Push Shot VS Pull Shot -

 その後、旅を続けながら、ArizonaのWilliamsという都市を通過中、アメリカ内陸特有の大きな雷雨が迫ってきた。ちょうど運転疲れもあったので、気分転換もかねて、ゲームセンターに向った。Williamsでは、今まで見たこともないガラスのプレーフィールドのFoosball tableが4−5台並んでいて、案の定そこの主(ぬし)的なプレーヤーが花台(一番場所がよくコンディションもいいテーブル)を占領していた。我々もしめしめと思いつつ、いかにも初心者のような振りをして、手ならしのゲームをし始めた。すると即座に斥候らしき若造がチャレンジしてきてゲームをすることになった。

 斥候とのゲームはなんなく5−3で勝利したが、問題がいくつかあることに気がついた。それは、全体的にいつも我々がやっているTournament SoccerのMillion $ Tableと勝手が違う部分があることだ。具体的には、ボールが小さく堅い、ゴールが広い、フィールドが早い、人形の足の長さとディテールが違いハンドリングしにくいなどの点だ。特にボールとゴールの大きさには、ディフェンス専門のHideroは面食らったようで、Push shotのストレートをバカスカ入れられているのは、彼にとって珍しいことであった。また、ボールの堅さと大きさと、床の堅さによって、いつもなれているより20%くらいスピードが増して見え、特にバンクショットは手に負えない状態で、前衛後衛のコンビネーションによるゾーンディフェンスで対処せざるえない事も分かってきた。

 我々のプレーを横目で見ていたそこの大将連中も気になりはじめたのか、数ゲームこなした後にチャレンジしてきて、いざ勝負!ということになった。どうやら大将連中のテストには合格して、対戦するに値するFooserと認めてくれたようである。
 相手の大将格の2人はそれでも18−19才で、年齢も我々と同じくらいで、細身長身の白人系であった。

 試合は案の定、Push shotが異常に早く、反応で守ろうとするとフェイントを交わされストレートを入れられる状況が続き、こちらも負けじとミッドフィールダーバー(5マン)に関してはコントロールしてフォワードバー(3マン)にパスをし、当時得意にしていたPull shotを苦労しながら得点を稼ぐという攻防が続く。しかし頼りのPull shotも勝手が違うテーブルのせいか、アングル気味に飛んだり、思いっきり引っ張ったのにもかかわらず、スローなストレートに飛んだりでとても対戦できる有様ではなかったが、かえってそのイレギュラーな結果が相手を翻弄して、ポーカーフェイスを保ちつつなんとか勝利に持ち込む。フーズボールはそれからが大変なのである。もう向こうのメンツをかけて何度でもチャレンジしてきて、負けるまで帰してくれない。そうこうしているうちに、こちらの化けの皮がはげてきて、さすがになれているテーブルではかなわない状況になり、先方も気が済んだのか最後は握手を交わし、エールを送りながら別れる。

 フェアープレーで戦いあうと自然に友情も生まれるのは、どのスポーツも同じだが他のスポーツと比べて人口が少ない分、このような出会いがあると、必然的に仲が良くなり、数十年たっても忘れない思い出になるものである。

 結局、雷雨の雨宿りからFooser探しのいつものパターンに戻り、国立公園巡りの大義名分と共に、様々な都市のFooserと接する旅になったのである。

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Japan Foosball Club
代表 植野 穰

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