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Table Soccer World |
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〈日本 foosball 事情 -横浜編-
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私は1980年6月、日本に帰国した。毎日の生活は著しく変化し、生活のスピードが違うことを痛感した。ロスでは、日常的に大勢の人間が沢山集まっている場所というのはショッピングセンターやディズニーランドなど、ごく一部に限られてた。日本ではどこに行っても同じ日本人が沢山いることが、非常に不思議な光景に思えた。
しかし.....
半年か一年が過ぎ、日本の光景や生活にかなりなれてきた頃、逆ホームシックに襲われる。ハンバーガー、ホットドック、ピザなどのジャンクフードや、ビーチ、友人、日常的に流れてくるアメリカンポップスの音楽、乾燥した天候……。そして、なんといってもfoosball
table !
お店や仲間達と飽きるくらいゲームをしたい衝動に駆られる日々が続くのだ。
衝動は「日本にもフーズボールがどこかにあるはずだ」という思いに変わり、次第にfoosballがありそうな、アメリカ人が来そうな場所を常に探すようになる。従兄弟のヒデロウの情熱と行動力は、私より数段勝っていて、彼はアメリカ人から種々の情報を聞き出すことに成功した。
まず横浜、横須賀、厚木、横田などの情報を入手。横浜には数カ所おかれていて歴史はあったが、一番盛んなお店は、「サーカス・サーカス」。中華街の近くのディスコで、ここにミリオンダラーテーブルが一台設置されていた。黒人のDJや当時横浜を縄張りとしていた若者がこぞってフーズボールをやっていたのだ。ここのテーブルは業務用テーブルではなく、個人用のテーブルだったが、独自のプレースタイルやルールを生み出していた。
当時横浜中心に活躍していたプレーヤーとして、アイク・ネルソン、George佐々木、アンドレ、マーク・ドウェルなどの外人勢の他に、ハルコ、アヤコといったlady
fooser の頭角を育んできた土壌でもある。特にアイク・ネルソンは人気黒人DJで、黒人独特の手首の柔らかさからくり出すpull
kick shot はturboshotとして恐れられ、横浜のfoosballのパイオニアでもあった。
プレースタイルは、いたってノリが主体のプレーが主流で、地味なショットはあまり受け入れられず、ボールを巧みに動かしてファンシーに決めることが良しとされるスタイルだった。
ショットの中でもpull kick shotが主流だった。
これは、ボールをディフェンダーのファーサイド(一番遠いサイド)にセットし、センタリングしたボールをミドルマンで蹴り込むショットだ。確実性は他のショットより若干低いが、派手さはかなりのものである。業務用のテーブルではなかったため、ボールは何個でもフリー。ボールへの執着心を追求するよりも、きれいにゴールしなくては点数にならない。派手さや綺麗さを追求するfoosballだったのである。
他の横浜ローカルルールとしては、5マンショットの禁止などという、競技ではあり得ないようなルールも存在し、「サーカス・サーカス」は独自の道を行くことになる。独自の進化が、結果的に横浜のfoosballの衰退する原因になるのであった。
要因として、ボールが綺麗に入らないと点数を入れない行為は、アクシデントで入ったボールや、ラッキーゴールなどを換算しないため、(通常大会などの緊張した試合では、1ゲームに最低1点か2点のラッキーゴールが必ずある)ゴールで止める執着心をなくしてしまうことになり、結果的に敗北につながるのが一つ。
もう一つはpull kick shot の打ち方に欠点がある。pull kick shot の大きな利点として、セッティングポジションから数多くのバリエーションに飛んだショットをくり出すことができるのが特徴である。しかしこの特徴を生かすのは、ボールをキックするマンとボールの関係が非常に重要なのだ。
横浜式 pull kick は、ボールをいかに早くファーコーナーに飛ばすためのポジション、つまりボールとマンが若干離れていることにより、マンとボールの間に助走距離をおき、キックした後のボールのスピードを上げてよりはやくファーコーナーに到達させることが一番重要とされている。
この一点を重要視した考え方が、せっかくバリエーションにとんだショットの利点を殺すことになり、アングルショットやディンクショット(ちょろ)などの選択をなくしてしまうのだ。
ボールをセットした時点で、ボールからマンが離れていれば、ほぼ85%以上アングルショットやディンクショットの選択肢がないため、反応で止めることが出来てしまうのである。
Japan Foosball Club
代表 植野 穰
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